製薬業界では薬価引き下げや新薬創出の難易化、競争の激化、原料調達費や医薬品開発費の高騰など、取り巻く環境は厳しさを増しており、ビジネスモデルの転換やアライアンス、M&Aが今後も加速していくと予想されます。一方でAIなどのデジタル化推進や国際化の進展で、新たなビジネスチャンスも生まれています。
医療機器業界は年率4%前後の成長を遂げる中、ヘルスケア産業全体としては世界的に拡大を続けています。国内のヘルスケア市場規模も2020年に26兆円、2030年には37兆円に拡大すると予測され、日本の産業の中でも成長著しい市場です。
こうした背景から事業/製品開発、コマーシャル、メディカル専門職において業界出身者を中心とした人材ニーズの傾向は今後も続くものと予測されます。
製薬・医薬トレンド
医薬業界は、医療費高騰抑制に伴い年間で横ばいの8.7兆円市場の枠で、高齢化、慢性疾患や難治疾患にどう対処するか企業は問われています。ジェネリック薬の普及や豊富なパイプラインで上市を控えたブロックバスターを持つ企業は人員を増強させていますが、M&Aや組織戦略上人員構成が多いと判断した企業は逆に人員の見直しを図っています。
医療機器トレンド
医療機器業界内での転職では、専門性が問われます。職種としての専門性(開発、薬事、QA、アプリケーション等)或いは、循環器、整形外科、眼科などの領域での専門性をもった方であれば年齢を問わずチャンスは多いと思われます。製薬メーカーやSMOでの経験者も歓迎されます。
医師紹介トレンド
急速な少子高齢化、社会環境の変化が急速に進む現在、医師の医療業務へのニーズはますます高まりを見せています。
医師不足は、医療施設の臨床の現場だけに留まらず、製薬メーカー、一般企業においても医療の専門家としての医師のニーズが高まっています。
製薬メーカーにおいては臨床開発・安全性評価・マーケティング等の様々な部門にて、より医学専門知識を持ったメディカルドクターの確保、また一般企業においても厚生労働省が進めている職場のメンタルヘルス強化政策に対して、企業内でメンタルヘルスを適切にケアできる産業医の確保など、ニーズは高まるばかりです。