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コラム

出過ぎた杭は誰かが持ち去る

2019.08.02

こんにちは。異例の超ロングランであった梅雨も明けて夏本番といった今日この頃ですね。7月は日照不足と多量の湿気で、体調管理も大変で私は久しぶりの腰痛で悩まされました。体調を保つのは本当に労力がいることですね。といっても私の場合は、ストレッチをないがしろにしていた自業自得です。反省。

 

ところで、先日、といっても少し前になりますが、「登戸研究所資料館」に行って参りました。

恐らくほとんどの方が「それって何?」という反応だと思いますが、明治大学の出身者はご存知の方も多いのではないでしょうか。現明治大学の生田キャンパスの西南門の一角に古い鉄筋の小さな建物があって、その中に資料館はあります。

 

(諜報道具)

登戸研究所は、旧日本陸軍が秘密戦のための兵器や資材を研究開発するために1937年に開設されました。スパイ養成学校として有名な陸軍中野学校や悪名高き731部隊などとも結びつきが深い施設でしたが、秘密戦に関する防諜(スパイ防止)・諜報(スパイ活動)・謀略(破壊・攪乱活動・暗殺)・宣伝(人身の誘導)などを主眼としており、生物兵器、毒物兵器、スパイ機材、風船爆弾(太平洋戦争末期に偏西風に乗せて9000キロ先のアメリカを爆撃するために開発され、実際に1945年5月にオレゴン州で人的被害が出ました。)、偽札(中華民国に経済混乱を招くため)などかなり物騒な道具・兵器の開発をしておりましたが、見方を変えると日本の頭脳集団により当時の最先端の技術開発力を有していたとも言えます。

(登戸研究所職員章バッジ)

終戦を迎えた8月15日に、陸軍省から「特殊研究」に関するすべての証拠を抹殺せよとの指令が出てすべての関係書類や実験器具が焼却・埋設されて証拠隠滅作業が徹底的に行われたものの、アメリカのGHQは登戸研究所の存在を認知していたようで、研究所の関係者がGⅡ(参謀第2部)によりかなりの尋問を受けたとのことです。

ところが非人道的な道具や兵器の開発をしていたにもかかわらず、なぜか登戸研究所の研究員は一人も戦犯指名を受けることはなかったといいます。恐らく何らかの司法取引みたいなことがおこなわれていたのでしょう。

 

(偽札)

その結果、偽札や偽造書類、偽造パスポートなどは米軍への技術協力も行われていたようで、朝鮮戦争やベトナム戦争では登戸研究所で開発された生物化学兵器が使用されたという指摘もあるようです。

ただ、GHQに尋問された内容についてはその後厳重な箝口(カンコウ)令がしかれたようで、研究内容については一切第三者に語ってはならず、その犠牲になったのが、1948年1月に起きた帝銀事件(帝国銀行椎名町支店に東京都の職員を名乗る男が、近所で集団赤痢が発生したと称し、行員に偽予防薬を飲ませて殺害し、現金・小切手を奪った事件)で逮捕された平沢貞通氏です。

 

使用された薬物の効き方が登戸研究所で開発された青酸ニトリール(青酸カリのような即効性は無く、数分後に死に至る)に似ているということで、当初731部隊や研究所出身者が疑われていたのですが、GHQの箝口令後は一切研究所関係者の証言が取れなくなって、平沢氏の犯行ということで落ち着いてしまったそうです。

 

私は、戦争礼賛者でも右翼でも左翼でもない現実主義者です。上記の内容は人道的な面での反省部分が強いので表現の仕方が難しいものの、一芸に抜きんでている人材というのは戦乱が起こってさえも重宝されるのでしょうね。

 

ただ、その後自分が成長できないと使い倒されておしまいという側面もありますが。

 

金融機関も業績があまり芳しくなく、一層の業界再編を予想しておりますが、仮に会社が合併しても一芸に秀でた方は飲みこまれる側にいたとしても、とりあえずどうにかなると思います。会社の業績見通しが不安なので、キャリアチェンジをしたいとのご相談も良く受けます。キャリアチェンジが悪いということは全く思いませんが、ご自身が業界でもトップクラスのステイタスを築いているのであれば、最後の一人になるまで頑張ってみてはいかがですか?とも思う今日この頃です。

 

因みに、件の登戸研究所記念館は入場が無料で、館員の方が懇切丁寧に質問を受けてくださるので(日時によるかもしれませんが)、ご興味のある方は足を運ばれてはいかがでしょうか?日本の負の遺産を客観的に後世の人々に伝えて行こうという明治大学の姿勢は素晴らしいと思っております。

 

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岡田 英行

岡田 英行

専門分野証券

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