コラム

AIっていっても女性歌手のことではないです。

こんにちは。いよいよ桜の花が満開を迎え、一年で最も気分が高揚する時期がやってまいりましたが、
皆様は満喫されていらっしゃいますでしょうか?
sakura.png
先週末は、多摩川の河原で花見をしようと計画していたのですが体調を崩してしま
い、仕方なく近所の公園で済ましてしまいました。
でも、敷物を敷いて大地に背を付けて寝そべってみると布団で寝ているのと少し違う感覚で、背中からパワーをもらっているような気持になれましたが、多分気のせいなのでしょうね。

今回は今週号の日経ビジネスの特集「戦慄の人工知能(AI)」を題材にお話をさせていただきます。
日経ビジネスも、回号によって内容の面白さにバラツキがありますが、今週はヒット号なのではないか?と思っておりますので、ご興味のある方は是非購読されてみてはいかがでしょうか。(定価690円 税込)

確か昨年の11月25日でも、簡単に触れましたが人口知能によって我々の取り巻く環境がかなりドラスティックに変わろうとしています。

まず、マイクロソフト本社で昨年12月に公開された「スカイプトランスレーター(インターネットの同時通訳機能)」の日本語版が2015年に登場するとのこと。
どの程度の精度か分かりませんが、私を含めた英語が得意でない皆様「待ってました!」ですよね?
人工知能の基本技術で「機械学習」の1種である「ニューラルネットワーク」が階層を増やして精度の高い学習を実現する方法が開発されたのが「ディープラーニング」と呼ばれる技術だそうで、これにより音声や画像の認識の精度が初めて人間を上回ってきたそうです。

また、人の能力を何倍にも拡充するというコンセプトで生み出されたIBMの「ワトソン」などは、過去の膨大なデータを分析して仮説を提供してくれるということで、医師、投資担当者、弁護士、科学者などの専門家の助言者となる可能性はあるのですが、一方で先生方は従来のやり方で競争力を保つのが難しくなるという事情も発生するのは当然なのでしょう。
我々も他人事ではございません。
こういった人工知能の発展に対して、人類の未来がどうなるか?という点に関しては当然のごとく、ポジティブな見方とネガティブな見方の両方が出てきているようです。
前者で言えば、シンギュラリティ(特異点:2045年に非生物的知能が全人類の知能をはるかに超えて人間の定義が根底から覆る)を提唱したレイ・カーツワイル氏は、商機と捉え、シンギュラリティ大学(http://singularityu.org/)を創設して、如何にしてそのような時代を生き抜くかというテーマで経営者層向けのプログラムを提供しています。

後者に関しては、オックスフォード大学「人類の未来研究所(FHI)」のスチュアート・アームストロング博士が、「人工知能は仮にその危険性が顕在化すれば人類を全滅させる力がある。
この点においては核戦争や生物技術よりも危険だ」と主張されている。いわゆる映画「ターミネーター」の世界が具現化されてしまうイメージなのでしょうね。
少なくともエレベータの中で半分に切り裂かれたサイボーグが元に戻るシーンだけは現実に見たくないです(ターミネーター2より)。

いずれにしても、我々のかかわるところの経済や雇用についても大きな変化が訪れるようです。

オックスフォード大学のカール・フレイ氏によると、自動化の可能性の高い職種として、保険の査定担当・クレジットアナリスト・会計士・監査人などが挙げられています。
要は数字を分析する職種については人工知能によって替わられる可能性が高いようです。我々もよく案件として扱う職種なのでショックは大きいです。
一方で、医療ソーシャルワーカー・小学校の教師・経営者・弁護士・写真家など人とのコミュニケーションやビジネスモデルの構築・アナログの世界の方は強いようです。
仕事に関しては人間の分が悪いのですが、逆に企業活動は最適化の道をたどりモノやサービスの値段が下がるので、お金がなくてもある程度暮らしやすくなるという予想も出ているようです。本当であったら良いのですが。

日本はというと、前述のスカイプトランスレーターなどにより英語の壁が無くなり、人手不足も解消し、よって新興国が脅威でなくなり、構想力や対人スキルを持った文系人間の活躍の場が広がり比較的ポジティブだそうですが、真実は如何に。それを織り込んで日本株が上がっているとしたらすごいですよね。

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    岡田 英行

    メインのキャリアは大手日系・外資系投資銀行における10年に及ぶ円金利商品の金融法人向けセールス。その他、リテールセールス、キャピタルマーケット、不動産証券化、ヘッジファンドなど金融における幅広い実務経験を有する。ご本人にとっての転職の是非を含め最善の道をご提示します。いただいた求人案件も、本当に良い案件なのか吟味してから良い点、そうでない点を整理してご紹介しております。

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