アクチュアリーの年収アクチュアリーの年収

コラム

アクチュアリーの年収

2017.02.06

日本でも徐々に認知されつつあるアクチュアリーですが、やはりもっとも気になるのはどれくらいの収入が見込めるのかというところでしょう。

所得に関しては、日本の平均年収を遥かに上回ってはいるものの、具体的な年収に関しては就職する企業やその働き方、経験などによって大きく異なります。

まず、就職する企業についてですが、これは日系企業か外資系企業かで大きく収入が異なってきます。
基本的に収入が多く獲得できるのは外資系企業で、正会員で年収1200万円前後、再保険会社、役員レベルで年収1500万円~2000万円くらいになることがあります。
これに対して、日系企業の場合には1000万円程度が多いようで、これだけ見ても就職先によって年収の開きが生まれてくることが分かります。

また、アクチュアリーには正会員、準会員、研究員というようにランク分けされており、正会員がもっとも収入が高くなります。
会員のランク別の収入を具体的に見てみると、正会員で1200万円程度、準会員で1000万円程度、研究員で600万円程度となっています。
就職したときには研究員であったとしても、働きながら勉強をして準会員や正会員を目指し、収入アップを目指す人も多いようです。

このような要素のほかにも、実際に働いた実務経験なども収入に大きく影響してきます。

アクチュアリーなどの専門職は一般的な職業と違い、実力や知識が重視される傾向にあります。

そのため、資格を取っただけで安心せず、就職してからも実際の実務経験をたくさん積み、使える知識としてスキルを磨いていくことが、収入アップには重要な要素になってきます。

 

確率・統計に基づき予測する専門職

actuary高収入が期待できるアクチュアリーですが、その仕事内容はどのようなものなのでしょうか。

アクチュアリーが活躍する代表的な場面といえば、保険や年金の商品開発です。

現在、日本国内にはさまざまな保険、年金に関わる商品があります。
保険も年金も将来の不安や万が一の事故や病気などに備えて、元気に働けている若いうちから月々一定額の支払いを行っていくものです。
このような支払額や万が一の時に支払われる金額の決定を行っているのがアクチュアリーです。

この金額設定に不備があった場合、保険会社や年金会社は倒産などの大きなリスクを背負うことになります。
このようなリスクを回避し、お客様にとって魅力的な商品が出来上がるような金額設定を行っているのです。
具体的には、死亡率や自殺率、自然災害のリスクなど、あらゆるデータを収集・計算し、その結果から確率論や統計学を用いて具体的な金額をはじき出しています。

将来に対する不安は生きていくうえで常に付きまとうものであり、それにかかわる年金や保険などの金融商品開発の根幹を担う重要な職業であるということが分かります。

また、最近ではこのような保険数理の分野だけでなく、金融やコンサルティングなどの分野での活躍も期待されています。
例えば、M&Aを行う際に不可欠な、デューデリジェンス(企業価値評価)や市場リスクの予想などがあります。

 

アクチュアリーになるには

アクチュアリーになるためには、公益社団法人日本アクチュアリー会が実施するアクチュアリー試験に合格し、正会員になる必要があります。

試験は非常に難易度の高い数理学系の問題が出題され、第1次試験と第2次試験に分けられています。
この両方に合格すると正会員としての資格が与えられ、1次試験のみの合格の場合は準会員としての資格が与えられます。
受験資格は4年制大学に在学し、2年以上在学と62単位以上の単位の修得が条件とされていますが、学部や学科に制限はありません。

ただし、試験の内容から考えて、数学系の学部を卒業した学生であっても難しい問題が出題されますので、よほど数学に強くない限り文系で合格を目指すことは難しいといえるでしょう。

また、このほかにも大学卒業後に保険会社などに就職し、そこからアクチュアリーの取得を目指す方法もあります。
この場合には就職の段階でアクチュアリー候補生として就職することが望ましく、専門知識を身に付けながら働いていける環境を確保するようにしましょう。

ちなみに、アクチュアリー候補生としての就職は一般の就職と別枠で行われており、入社試験では数学の試験が行われます。
そのため、大学や大学院の段階で専門的な知識を身につけておくようにしましょう。

 

アクチュアリーの将来性

アクチュアリーは、今後ますます注目されていく職業だといえます。

日本では聞きなれないこの職業も、次第に認知されるようになってきました。

欧米諸国ではすでに高い地位を獲得しており、大学生の目指す理想的な職業ランキングでも常に上位に入ってくる職業です。

年金や保険商品という物はこの先もなくなることはないため、資格さえ取得してしまえば就職先に困ることはないでしょう。

また、独立という点においても有利です。
海外では、企業のコンサルティングや外部監査人としての業務を引き受ける個人事務所を設立する人も多く、幅広い働き方が可能な資格でもあります。

何が起こるか分からない世の中において、数学を武器にリスクマネジメントを行うアクチュアリーは今後、職域をさらに広げていくことでしょう。

 

まとめ

アクチュアリーの仕事について詳しく見てきましたが、いかがだったでしょうか。

資格試験自体は非常に高度で、弁護士や会計士などと並ぶ難関資格です。
多くの方は5年以上も資格試験の勉強に費やし、10年以上になる人も珍しくないといわれています。

しかし、それだけの努力をしてでも取得する価値のある資格といえます。

単純に年収などの収入面を見てもそうですし、企業からの待遇や将来性を考えれば目指す価値のある資格でしょう。
保険や年金だけでなく、金融やM&A、バリュエーションなどに携わっていきたいと考える方にも非常におすすめできます。

年齢制限などがなく、知識さえあればだれでも目指すことができる資格ですので、数理系に自信がある場合には、長いスパンで資格試験の合格を目指して勉強をしてみてはいかがでしょうか。

川本 裕司

川本 裕司

専門分野生命保険、損害保険、少額短期生命保険、ブローカー、保険代理店

保険業界(生命保険・損害保険)には絶対的な強みがあり実績豊富です。保険業界への転職は私にお任せください。
求職者の心を掴み取る独自のコンサルティングを展開・確立し、数多くの転職支援に貢献してきました。
・大手国内生命保険会社 24年勤務 
・生損保を中心とした金融業界の人材紹介、企業開拓。
・コンサルタント歴10年---2008年のリーマン・ショックも経験しています。
・これまでの面談者数3000人以上、数多くいろんな転職事例を見て参りました。成功例・失敗例を生々しく伝授いたします。20代・30代、管理職、50代~のシニア層、また専門能力のある高齢者の支援も強化しています。
・転職相談、レジュメ作成アドバイス、求人紹介、面接のアドバイスなど。

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